本学は、各学部、学科、専攻、コースにおいて、主体的に学び、基礎から専門まで幅広い知識と技能を有し、地域社会に貢献できる力を身につけるため、学修全般の基礎となる「初年次教育」、幅広い知識を修得する「一般教養教育」、グローバルな視点と発信力を養う「外国語教育」、高度な専門知識と課題解決能力を実践的に身につける「専門教育」、そして、これらの学修成果の集大成としての卒業研究から成るカリキュラム(教育課程)を編成します。
また、この方針に沿い、初年次から卒業年次まで、学修到達度に合わせた科目群を配置します。
■文学部
○教育学科 2018年4月開設
教育学科では、「養成する人材像」に基づき、以下のようなカリキュラム(教育課程)を編成しています。
- 学習指導論、教職論、保育原理などに関する教育学分野を中心に、教育活動全般で活用する基礎的な知識・技能の修得から専門的な知識・技能の修得に関する教育課程を体系的に編成する。
- 豊かな人間性を備えた高度専門的職業人の育成のために、グローバル人材の育成、英語活動と英語教育、ICT活用、地域協働と組織マネジメント、インクルーシブ教育等の科目を体系的に編成している。
- 保育、幼児教育、小学校教育、中学校英語教育に関してそれぞれ実習科目を設定し、理論と実践の往還を踏まえた学修の集大成としての卒業研究に臨めるように教育課程を編成している。
○文学科
文学科では、「養成する人材像」に基づき、以下のようなカリキュラム(教育課程)を編成しています。
- 大学教育の基礎となるスキルを身につける初年次教育
- 広い視野と人生を豊かにする教養を身につける一般教養教育
- 自らの考えを広く世界に発信する力を身につける外国語教育
- 自分の適性を見きわめ、人生を設計する力を身につけるキャリア教育
- 他専攻の専門科目の受講を必須とする、人文科学・社会科学を横断的に学ぶ履修制度
- 地域社会を学びの場とした教育
- 自ら選択した学問分野の知識を深める専門教育
- 主体的学修の集大成としての卒業研究
●専門教育での学修の方針
<日本文学専攻>
日本文学専攻は、〈読む〉と〈書く〉、〈受信〉と〈発信〉とを関連させて相互にその力を高め合うとともに、日本語・日本文学分野の確固とした専門知識を身につけ、さらにその知識を実社会に活かしていける実践力を養うカリキュラム(教育課程)を作っている。1、2年次は、「日本文学概説」、「日本語学概説」、「古典文学講読」、「近・現代文学講読」等の科目で専門分野の基礎知識や作品分析の基礎的手法を学ぶとともに、教養科目や関連する他専攻の科目を履修して裾野の広い教養の土台を形成する。同時に、「日本語表現法」で、論理的な文章を書く力を養う。3年次に置かれた演習科目で、文献資料を読み解く力やプレゼンテーションの技能を鍛えながら、他者との議論を繰り返し、問題発見の力をつける。文芸創作への関心、意欲に応えるために「創作入門」、「創作実践」という科目も設けている。これらの学修成果を、4年次の「卒業研究」につなげていく。
<英米文学専攻>
英米文学専攻では、科学的な視点から英語の特徴について学ぶとともに、古典から現代作品に至る英米文学の特徴について学ぶ。英語を使って発表や議論ができること、観察や分析に基づく論理的な思考ができること、また、文学で用いられる英語表現を愉しく読み解けること、文化的・歴史的背景に基づく解釈ができること、文学研究を通して人間の多様な側面を理解できるようになることを目的として、授業科目を設けている。1年次に「英語学概論」や「Japanese Culture through English」、「英米文学概論」といった概説的科目、2年次に「英語音声学」や「World Culture through English」、「英米文学講読」、「英語学講読」といった発展的科目、3年次に「English Discussion」、「原典講読」、各演習科目といった専門科目を用意している。
このように、1年次から実践的な英語コミュニケーション能力を身につけるとともに、体系的な学修を経て4年次に学びの集大成として「卒業研究」が完成できるよう、段階的なカリキュラム(教育課程)を編成している。
<歴史学専攻>
歴史学専攻では、日本史、外国史、考古学、保存科学の各分野の実践的な学びを通じて、日本と世界の歴史を展望し、史資料の活用と継承を考え、地域文化の発展に寄与できる人材を養成するカリキュラム(教育課程)を設けている。1年次には、各分野の「概説」によって歴史全般の、「史学概論」によって歴史理論に関する基礎的な理解を形成する。2、3年次では、「講読」により先行研究の成果を検証する力を、「演習」により自ら課題を発見し解決方法を提案できる力を身につける。さらに、「実習」では、文献資料を読み解く手法、考古遺物の調査・分析の具体的な方法等を実践的に学んでいく。4年次には、「特殊講義」により研究の実際を学び、より高度な専門知識を身につける。これらと並行して、3年次の「プレ卒業研究」において自らテーマを検討して研究計画を立て、4年次に学修の成果を「卒業研究」として論文にまとめる。
<心理学専攻>
心理学専攻は、認知・学習、発達、社会、臨床の各分野をバランスよく学べるようにカリキュラム(教育課程)を構成している。1年次には、全ての分野の基礎となる「心理学概論」をはじめ、「発達心理学」等の各分野の概論として位置づけられる講義科目で基礎を学び、2年次から始まる「心理学統計法」や「心理学実習(調査法)」、「心理学実習(実験法)」を通して、心理学の基本知識と心理学研究に必要な基本技術を身につける。3年次になると、「ビジネスと心理学」、「知覚と認知の心理」、「心理学実習(面接法)」などの諸科目と認知・学習、発達、社会、臨床の各分野の演習科目が始まる。これらの科目を通して、より高度な専門知識と、文献講読やレジュメ作成、プレゼンテーションなどの技能だけでなく、研究に関して他者と議論する力を習得し、自らテーマを検討して問題を発見することができるように学修を進める。4年次には、自ら発見した問題を心理学的に実証する手続きに関して、先行研究の検証や他者との議論を通して、論理的に研究計画を立て、研究を行い、学修の成果を「卒業研究」としてまとめる。
■人間健康学部
人間健康学部では、「養成する人材像」に基づき、以下のようなカリキュラム(教育課程)を編成しています。
- 大学教育の基礎となるスキルを身につける初年次教育
- 状況を見極め分析し、自己発信する力を身につけるキャリア教育
- スポーツ健康学と健康栄養学を総合的・体系的に学ぶ専門教育
- 地域の健康問題に関心を持ち、課題解決能力を養う教育
- 主体的学修の集大成としての卒業研究
●専門教育での学修の方針
○健康栄養学科
健康栄養学科では、医療、福祉、介護、学校における食育など様々な場面で高度な栄養ケア・マネジメントおよび栄養教育の中核となって地域の健康増進に資する管理栄養士を育成することを目指している。この教育目標を達成するため、管理栄養士に求められる食と栄養に関わる専門的知識、技能等を段階的に学修することができるカリキュラム(教育課程)を設けている。具体的には、1年次は人体の構造と機能、各種疾患の病理、食品や調理に関する専門基礎科目を学び、2年次からは、基礎栄養学、応用栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論などの専門実践科目を学修する。3年次からは、管理栄養士の指導の下、病院や保健センター、福祉施設等の施設で臨地実習を行い、それまでの学修で得た理論と実際を統合する。4年次には総合的な学修の成果として卒業研究に取り組み、健康を科学的な視点でとらえ、論理的に思考する力を養う。また、地域貢献の観点から、地域社会の活性化、栄養教育の普及、及び地域食文化の継承に貢献できる力を培う専門教育科目を配置している。
○スポーツ健康学科
「理論と実践の面からスポーツ科学・健康科学を学び、スポーツ・健康の次代を担う人材」を育成するという教育目標を達成し、人々の健康増進とスポーツの社会的発展に貢献できるようカリキュラム(教育課程)を設けている。1年次には、スポーツ科学、健康科学について学んでいくための基礎となる科目や科学的な視野を持てるような科目を配置している。2年次、3年次では自己の関心、興味と将来設計を展望してスポーツ・健康分野を学んだ者として独り立ちしていくための理論と実践科目を配置している。具体的には、スポーツ競技力・体力の向上のためのトレーニング方法の理論と技能を学ぶ科目や生涯スポーツにつながる運動習慣が身につく体系的な科目、健康の維持・増進のための身体の働きを学べる科目などである。4年次にはこれらの学修の成果として「卒業研究」をまとめていく。このほかボランティア活動などを通した地域への貢献も視野に入れた科目を適宜配置していることや、計13種目の多様な実技種目を用意し演習的な実技教育にも重点を置いていることが特徴である。
■経営情報学部
経営情報学部では、「養成する人材像」に基づき、以下のようなカリキュラム(教育課程)を編成しています。
- 大学教育を受けるための基礎学力とスキルを身につける初年次教育
- 広い視野と人生を豊かにする教養を身につける一般教養教育
- 自らの考えを広く世界に発信する力を身につける外国語教育
- 自分の将来を見すえ、自己の人生を考える力を身につけるキャリア教育
- 地域の社会・経済と結びついた教育
- 経営、経済、経営情報の基礎力を身につける教育
- 身につけた専門知識を活かして地域の課題について考える教育
- 主体的学修の集大成としての卒業研究
●専門教育での学修の方針
<経営学専攻>
経営学専攻では、企業経営の仕組みを深く理解するために、1年次に経営学や隣接学問分野の基礎知識を学び、2年次以降、「マーケティング論」、「財務会計」、「ビジネス戦略」などの専門科目について学ぶ。さらに3年次以降は、経営学に関する学術理論を深く学ぶことと並行して、実際の企業経営の現場に触れるフィールドワークも行う。こうした学修を通して幅広い視野と柔軟な思考を身につけるとともに、地域の企業や地域社会に対する理解を確実なものにしていく。また、3年次の「基礎演習」および4年次の「演習」においては、企業経営の現場や地域社会に関わり、現実世界が抱える課題を見つけ、それを解決する力を養成していく。
<経済学専攻>
経済学専攻では、まず、1年次に日本経済の現状について学び、新聞に掲載される経済用語の意味が理解できるようになることを目指す。その上で、2年次には、経済学の基礎となる「ミクロ経済学」、「マクロ経済学」や経済分析に必要となる統計知識を学ぶ。さらに2年次以降に開講される「公共経済学」や「環境経済学」、「財政論」などの応用経済学の科目群の学修を通して、一人ひとりの学生の興味・関心に応じてより深く経済学について学ぶ。これらの科目群を履修することによって、「ミクロ経済学」や「マクロ経済学」で学んだ経済学の基礎概念を踏まえた上でより発展的な経済学の知識を広く得るとともに、地域経済や、その基盤となる、まちの在り方についても理解を深める。3年次の「基礎演習」および4年次の「演習」では、少人数のゼミ形式で、経済データに基づいて問題・課題を客観的に検証する実践的な分析や地域経済活性化のための具体的な取組みの検討を通して、自ら問いを立てて課題解決に取り組む力を養成する。
<経営情報学専攻>
経営情報学専攻では、企業経営のさまざまな課題を解決するための知識と技術、課題解決力の修得を目的とする。そのため、経営学や経済学の基礎理論と併せて「経営情報基礎」や「経営システム論」により、企業経営における情報と情報技術の活用について深く学修する。また年次進行に合わせて、「情報処理演習」、「情報技術基礎」により情報と情報技術の活用に関する基本的なスキルを学んだ上で、プログラミング能力・課題解決力を段階的に学ぶ。1年次の「プログラミング基礎」でコンピュータゲームの作成を題材としたシステムの設計について学び、その後プログラムの開発に必要な知識と技術を身につけ、3年次の「基礎演習」や4年次の「演習」で、それらをさまざまな課題解決に応用する力を身につける。
■芸術学部
芸術学部では、「養成する人材像」に基づき、以下のようなカリキュラム(教育課程)を編成しています。
- 創造の基盤となる「芸術表現基礎」を配した初年次教育
- 広い視野と人生を豊かにする教養を身につける一般教養教育
- 自らの考えを広く世界に発信する力を身につける外国語教育
- 柔軟な発想と理解力を身につけるための横断的かつ多様な学びができる履修制度
- 協働で問題解決を図るためのコミュニケーション能力を身につける教育
- アクティブラーニングや地域連携等の活動を通して主体的に学ぶ実践教育
- 芸術全般に関する知識や技能の修得を通して、地域社会との繋がりを理解する教育
- 自らが選択した表現領域における専門教育
- 主体的学修の集大成としての卒業研究・卒業制作
●専門教育での学修の方針
芸術学部では、1年次で「絵画」「造形」「デザイン」「映像」「メディア」の5分野を横断的に学び、自身の関心や資質を問い、多様な芸術の学びを実現するために必要な基礎科目を配している。2年次からは、専門科目の履修を5分野のいずれかに軸足を置きながら進めることができるよう、技術習得と感性の錬磨を目指すための科目群を置いている。3年次および4年次の「卒業制作・研究」ではさらに専門技能を深め、卒業時に制作・研究の発表公開を行って学修の集大成とするカリキュラム(教育課程)を編成している。 |