金沢学院大学

ACADEMICS

情報工学科 2024年4月開設

デジタル新時代を切り開く人材を養成

コンピュータの頭脳と呼ばれる中央演算処理装置「CPU」を独自に作成する実験に取り組んだり、現在は一部のIT企業等しか備えていない大容量の画像処理装置「GPU」サーバを学内に設置し、国内外のビッグデータの分析に挑む学生たち。これを京都大学から学部長として招へいしたこの分野の第一人者や理工系の最先端分野の研究者たちが指導します。こうした国内最高水準の情報工学の学びが2024年4月、金沢学院大学情報工学部でスタート。

4年間の学び

1年次

情報工学を学ぶ土台となる数学・物理学を徹底的に学ぶ

 ハードウェア分野とソフトウェア分野を含む情報工学を理解する上で不可欠な数学と物理学を時間をかけて学習。統計学やデータ分析、プログラミングの基礎も演習を交えて実践的に学び、学習の土台を築きます。


◢◤注目の学び プログラミングⅠ及び演習

 データ科学で広く使用されるプログラミング言語Pythonを利用して、プログラミング言語で共通する基本概念の理解を深めます。講義と演習をワンセットにしたスタイルで知識と技術の両方を養い、2年次以降では、C言語やC++などの言語も扱います。

2年次

2つのコースに分かれて、専門分野の知識を深めていく

 コンピュータ工学コースとデータサイエンスコースに分かれ、各コースの基礎分野の学びがスタート。同時に両コース共通のプログラミング演習や情報通信ネットワーク、人工知能なども学び、応用力を高めます。


◢◤注目の学び 人工知能入門

 入門編として、人工知能の研究の歴史や技術の変遷、社会での活用のされ方など、基礎的な知識を学びます。3年次から学ぶこととなる、より専門的な人工知能、機械学習科目への理解を促進するための重要な学びです。

3年次

開発演習、分析演習など、より実践的、専門的な学びに

 より高度な機械学習や情報セキュリティ、ソフトウェア工学を共通科目で学びながら、各コースではより専門的な科目を学びます。特に実践演習を中心とした学びの中で、社会で生かせる技術が養われます。


◢◤注目の学び 各コースの実践演習A・B

 コンピュータ工学コースでは、実際にCPUの設計・製作を行い、その後プログラミングやネットワーク構築、動作確認までを実践。データサイエンスコースでは、数千万円規模のGPUサーバを使い、多彩なデータ分析を行います。

4年次

卒業研究をはじめ、就職や大学院進学に向けた活動も

 学生一人一人がテーマを持って、4年間の集大成となる卒業研究に多くの時間を費やします。また就職準備や教員免許取得・教員採用試験への準備、さらに2028年開設予定(計画中)の大学院への進学準備もはじまります。


◢◤注目の学び IoTとビッグデータ

 モノのインターネットと呼ばれるIoTとこれまでに蓄積された顧客情報などのビッグデータの関連性や将来的な活用法などを学習。最先端の事例や技術も含めて学び、新しい時代に生かせる知識を身に付けます。

コンピュータ工学コース

ハードウェアの動作原理、内部構造を理解
次世代情報システムの設計・構築・運用へ

 コンピュータアーキテクチャやデジタル回路など、幅広い授業科目を通して、コンピュータ・ハードウェアの内部構造や動作原理に関する知識を深めていきます。さらにIoTや組み込みソフトウェア開発、FPGAボードを利用したCPU作成実験などの実践的な学びも豊富。将来、コンピュータの設計ができる人材、ネットワークシステム・ソフトウェアの設計・構築・運用までを担える人材を養成します。

履修科目例

 

データサイエンスコース

制作を通して造形表現の可能性を追究する

 AIの普及や機械学習の進化、ビッグデータ活用が加速する社会で求められるデータ科学分野を学習。なかでも、学内に設置する大規模な機械学習を行う上で欠かせないGPUを搭載したサーバを用いて機械学習を実践的に学べる環境は、本コースならではの魅力。最新設備が充実したなかで、ネットワーク科学、企業データ分析など、新時代のデータ分析を学び、実社会で活用できる力を養います。

履修科目例

教授陣からのメッセージ

髙木 直史 学部長

■学位:工学博士(京都大学) ■専門分野:コンピュータ工学

ハードとソフトの両分野を学び、新たな技術を創造する人に。

 今大きな話題となっているAI技術の進歩には、ビッグデータの誕生と機械学習の発展が大きく貢献しました。しかし、その根本にはハードウェアとソフトウェアの両者の進歩があったのです。金沢学院大学初の理工系学部として開設する情報工学部では、基礎となるハードウェアの理解を重視します。その上でソフトウェアについて学ぶことを通して、将来、次々と現れる最新技術を理解・応用する力、さらにそれらを超える技術を生み出す力を育みたいと考えています。

石川 温教授

■学位:博士〈理学〉(大阪大学) ■専門分野:経済物理学

 Chat GPTのように、人工知能の進化はさらに加速し、数年で世の中は驚くほど様変わりすることでしょう。まさに今が時代の転換点と言えるなか、金沢学院大学では、人工知能や機械学習の知識や理論を世界の企業データや金沢のデータなど、さまざまな実ビッグデータの分析に応用するなど、最先端のデータサイエンス分野を学ぶことができます。みなさんには、これからの技術を私たちと一緒に作り出す、そんな気持ちを持って本学で学んでほしいですね。
すでに教員になっている先輩方も親身になって応援してくれます。わたしたちと、そして同じ志を持った仲間といっしょに、明日の教育を担う元気な教員を目指しましょう。


◢◤研究内容

 将来、さまざまな分野に活用するため、機械学習を用いた人間の行動予測を研究。観光客の動きや災害・テロなどが起きた時の人の流れや避難の動きなどをリアルなビッグデータを用いて分析し、今後に役立つ予測をする研究を進めている。

松田 聡浩教授

■学位:博士〈工学〉(東京大学) ■専門分野:計算科学、情報学

  情報工学部では、知識の土台となるコンピュータの動作原理や仕組みを理解することに注力します。ハードウェアの理解に基づき、プログラミングや情報通信ネットワークの学びや演習を通して、情報システムの設計・構築・運用ができるようになります。何よりも、今後到来するハードウェアとソフトウェアが融合した技術が登場する時代においては、最新技術をすぐに吸収できる基礎となるはずです。本学で、常に新たな情報・技術をキャッチアップし、次世代の新技術を生み出す人に成長してほしいです。


◢◤研究内容

 高度な解析を必要とする非線形現象をコンピュータを使ってモデリングし、解析やシミュレーションを行う研究に注力。また現象の解析により、高精度な予測も実現し、将来的には、モノづくりなどへの適用も視野に研究を進めている。

カリキュラム