金沢学院大学

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NEW100年前の写真を生成AIでカラー化・動画化
金沢学院大学芸術学部が映像作品を制作
北陸の宝塚「粟ヶ崎遊園」の看板女優や風景が鮮やかに!

内灘砂丘フェスで600人の観客を魅了

2000×1150トリミング 金沢学院大学芸術学部の飯田栄治学部長と学生たちがプロジェクトチームを組み、北陸の宝塚」として大正から昭和にかけて人気を誇った内灘町「粟ヶ崎遊園」の開園100周年を記念した映像作品「粟ヶ崎遊園~夢のあとさき~」を完成させ、11月24日、内灘町文化会館で開かれた内灘砂丘フェスティバルで上映しました。上映に先立って本学合唱部は当時流行した「粟ヶ崎小唄」を披露、映像作品と歌声で当時の粟ヶ崎遊園の隆盛を再現し、訪れた約600人の観客を魅了しました。
 粟ヶ崎遊園は1925~1943(大正14~昭和18)年、約6万坪の敷地に500人収容の大劇場、百畳敷きの大広間、大浴場、料亭、動物園、野球場、冬場は砂丘地を利用したスキー場などが設けられ、現代でいう総合レジャー施設として人気を集めました。特に、少女歌劇団の華やかなレビューや大衆演劇は大評判となり、「北陸の宝塚」として多くの人が足を運んだといいます。
 飯田学部長と学生たちは内灘町から提供を受けた100年前の看板女優のブロマイドやレビューショーの写真、当時の粟ヶ崎遊園を写した紙焼きの写真など約20枚のモノクロ写真を生成AIでカラー化し、その画像を動画にしてドラマ仕立ての映像作品として完成させました。会場のスクリーンに看板女優が微笑みながら手を振ったり、煙草をくゆらせてウインクする姿のほか、たくさんの人が粟ヶ崎遊園を闊歩する様子などが映し出されると、観客は驚きながら食い入るように画面を見つめました。






3カ月かけて色をつけ、表情・動きも自然に
合唱部は当時流行の「粟ヶ崎小唄」を披露

2000×1150トリミング プロジェクトに参加した学生有志は、芸術学部の荒川昭広教授からモノクロ画像のカラー化について指導を受け、撮影、編集は飯田学部長が学生とともに行い、編集、統括しました。3カ月にわたって作業を行った学生たちは、粒子の荒い100年前の写真に悪戦苦闘しつつ、着物や洋服の色使いや人物の表情、動きまで自然に、違和感なく見えるよう、試行錯誤を重ね、作業を進めました。
 粟ヶ崎小唄を担当した合唱部も1か月前から練習を開始し、独特の節回しや方言特融の鼻濁音の発音に注意しながら曲を仕上げました。
 カラー化作業を行った芸術学部2年の西村春香さん(石川・金沢高校出身)は「生き生きとした粟ヶ崎遊園の人たちの様子が伝わるよう、当時の流行や社会風俗に関する情報を集め、自然な色使いと動きになるよう工夫しました。たくさんの方に見ていただけてうれしい」と笑顔を見せました。
 統括した飯田学部長は「実際のプロジェクトに参加し、模索しながらやり遂げることが学生の成長につながる。今後も学生たちとさまざまなプロジェクトに参加していきたい」と質の良い作品の出来上がりを喜ぶとともに、今後の挑戦を見据えました。
 内灘砂丘フェスティバルは、金沢学院大学による粟ヶ崎小唄の披露、映像作品の上映のほか、金沢ジュニア・ジャズ・オーケストラ「JAZZ-21」による演奏、七尾市和倉温泉の旅館「加賀屋」でショーを披露していた「レプラカン歌劇団」によるレビュー、白山市出身のお笑いコンビ「ぶんぶんボウル」が出演しました。



金沢学院大学芸術学部第28回砂丘フェスティバル映像制作プロジェクトチーム

【統括】
芸術学部長 飯田栄治

【カラー化】
松本凌馬(2年/新潟県立高田城北高校出身)、西村春香、石田英音(1年/新潟県立糸魚川高校出身)、斉藤慧(1年/新潟県立糸魚川高校出身)
〈指導〉荒川昭広教授

【動画制作】
(撮影) 島聡明(3年/金沢学院大学附属高校出身)、飯田栄治
(CG) 亀山拓真(3年/金沢伏見高校出身)
(編集) 飯田栄治

【出演】
新野緋彩(3年/石川県立工業高校出身)、笹出照江(民族資料館 風と砂の館学芸員)

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