金沢学院大学

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柔道・形で世界「銀」
トップと1点差「悔いはない」

 本学柔道部の三上蒼空(そら)選手(4年・埼玉県立大宮工業出身)と中村信音(しおん)選手(3年・金沢学院大学附属高校出身)が10月29日、アラブ首長国連邦で行われた柔道の世界形選手権U23で銀メダルに輝きました。日本人選手が初めて出場したU23大会で、トップとはわずか1点差の結果でした。2人は6日、渡邊直勇監督に報告し、「力を出し切ったので悔いはない」と達成感をにじませました。
 柔道の形は手本の動きに従い、攻め手の「取(とり)」と受け手の「受(うけ)」が二人一組で攻防する稽古の一つで昇段試験で課されており、2009年から世界選手権で行われています。2人が出場した「固(かため)の形」は規定の押さえ込み、絞め技、関節技を5種類ずつ演武する種目で、8カ国の男女9組が技のスピードや正確さを競いました。
 2人は体格に勝る外国人に対抗するため、国内大会での演武にダイナミックさを加えて披露しました。予選は500点満点中399・5点でトップ通過し、6組で争う決勝でも1番手で演武して382・0点と高得点をマークしました。しかし、5番目に登場したスロベニアの女性ペアが1ポイント上回り、2位となりました。
 中村選手は「敗れた直後は悔しかったけど、指導してくれた県立武道館の大黒英理先生と上濃達朗先生がすごい喜んでくれた」と笑顔を見せました。三上選手は「柔道に取り組む同世代の選手と交流でき、素晴らしい経験になった」と話しました。
 埼玉出身の三上選手は来春、都内の就職支援会社に就職する予定です。卒業後に競技を続けるかは決めていなかったが、「大会が終わった瞬間、このペアでまた世界に挑みたいという気持ちが強く湧いた」と三上選手。就職活動を控える中村選手も稽古の時間を確保するため「休みの融通が利く仕事を探す」と笑顔を見せました。

銀メダルを手にする2選手(左:中村信音選手、右:三上蒼空選手)