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【栄養学部】調理学実習Ⅰより
~だしに関する実習~(栄養学科1年)
栄養学科1年の調理学実習の様子を紹介します。
調理学実習Ⅰでは、調理学で学ぶ理論について実習や実験を行い、科学的に理解を深めていきます。今回は、調理の基本となる「だし」をテーマに、だしの抽出方法やその成分の特徴、料理との相性などについて学びました。「だし」とは、かつお節や昆布、煮干しなどの成分を煮出したもので、料理に香りや旨味を付与します。
まず初めに、煮干しだしの抽出を行いました。抽出した煮干しだしに、塩、しょうゆ、みそをそれぞれ加えたものを試料とし、魚臭の強さや汁物としての好ましさについて、官能評価を行いました。官能評価とは、ヒトの嗅覚や味覚など五感を使って試料の特性を評価する方法です。官能評価の結果、煮干しだしにみそを加えたものが好ましいと評価した学生が多く、煮干しだしの魚臭に対するみそのマスキング効果について、理解することができたようです。
次に、かつおと昆布の混合だしを抽出し、だし巻き卵をつくる実習を行いました。加える調味料の役割や加熱による卵の変化について説明を受け、デモンストレーションを見学して実習を行います。学生たちは火加減や卵を巻く工程に苦戦しながらも、卵の焼き色や熱凝固性を意識して、だし巻き卵をつくることができました。2・3年生になると一度に100食以上の食事をつくる給食経営管理実習や、傷病者を対象とする臨床栄養学実習などを行います。本授業で学んだ基本と科学的な根拠にもとづいた調理を今後の実習に生かしてほしいと思います。