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【文学部文学科】
2024年度 文学部文学科研究発表会開催
2月12日(水)に、2024年度文学部文学科研究発表会が開催されました。今年度は5件、計12名の学生がそれぞれの研究成果を発表しました。
発表者と内容
- 金子 舞桜さん・早苗 美緒さん・村田 楓賀さん(心理学専攻1年)
「技能学習における事前情報の影響について」
心理学専攻1年の3人はフロントランナープログラム※で学んだ成果を発表してくれました。手元を見ずに鏡に映った画像を写す「鏡映像描写」を技能学習の一例として取り上げ、自分たちの立てた仮説を実験により検証した結果を発表しました。残念ながら実験結果からは仮説が支持されなかったとのことでしたが、そこからまたさまざまな気づきがあったようです。 - 瀬戸 彩紀子さん(日本文学専攻2年)
「恋バナ♥古文 ~今も昔も大忙し!?~」
日本文学専攻2年の瀬戸さんは、同じくフロントランナープログラムで取り組んだ日本の古典について発表しました。今回、瀬戸さんは古典文学作品に見える「恋愛」に着目し、上代・中古・中世・近世の各時代を代表する作品の一部を紹介してくれました。古典を原文から現代語に訳し、ときには超訳を介することで、深い心情の理解を試みたほか、一寸法師に恋愛描写がある!という意外な発見もあったそうです。 - 髙柴 ひかるさん・中野 芽楓さん・神村 勇翔さん・小林 光成さん(歴史学専攻3年)
「小松・能美市域における古墳群の調査と活用」
歴史学専攻3年の4人は、地域連携事業「『加賀立国1200年』を契機とした地域の歴史PRと学びの場創出」の取り組みについて、参加学生を代表して発表してくれました。今回の発表では、小松・能美市域に所在する古墳群の魅力を発信するためにおこなった「南加賀こふんカード集め」のイベントや、小松市の河田山9号墳の発掘調査・現地説明会の様子を写真入りで詳しく紹介しました。3か年にわたる事業も次が最終年度とのこと、来年の報告が楽しみになる発表でした。 - 村田 歩夢さん(歴史学専攻3年)
「わたしが見た能登-日本で唯一の揚げ浜式製塩-」
歴史学専攻3年の村田さんは、夏にボランティアとして参加した能登の製塩事業について発表しました。能登の製塩事業に関する歴史や戦後の塩田廃止からの復活、さらに昨年の能登半島地震からの復興を目指す中での取り組みなど、自分自身が現地に飛び込み、見て回った経験を存分に話してくれました。村田さんの発表は3年連続となりますが、これまでの積み重ねはきっと来年の卒業研究に生きてくることでしょう。 - 曽和 奈月さん(心理学専攻3年)・向井 彩和さん・沖崎 友亮さん(日本文学専攻3年)
「司書課程における被災地支援ボランティア活動報告」
図書館ボランティアを代表して報告してくれたのは、心理学専攻3年の曽和さん、日本文学専攻3年の向井さんと沖崎さんです。3人は図書館でのボランティア活動として、常日頃の配架や本の装備をはじめ、イベント企画やインスタグラムの運営などを紹介しました。また、能登半島地震への被災地支援活動として、学園祭期間中に図書館で開いたカフェや古本市の売り上げを義援金として寄付したことや、卒業生からの依頼を受けて参加した輪島市立図書館ボランティア活動についても詳しく報告してくれました。卒業生の堂ケ口真奈さん(輪島市立図書館司書)から頂いた感謝のメッセージも印象的でした。
発表を受け、文学部長の蔀際子教授から「今年も非常に充実した研究発表を聞けて大変うれしく思います。研究発表は、自主的に研究した結果であり、もっと知りたいという意識につながっていくものだと思います。さらに、研究の成果を皆で共有できることも素晴らしいことです。変化のはげしい時代だからこそ、知識のすそ野は広く持って欲しい。今日は広い学びをもつ、とてもよい機会になったのではないでしょうか」との言葉がありました。
文学部はこれからも、4つの専攻の豊かな知を最大限に生かし、「学び、究め、伝える」ことを大切にする伝統を引き継いでまいります。
※フロントランナープログラム・・・専門的な内容を先取りして学びたいという意欲のある学生を1、2年次からサポートし、授業時間以外にプロジェクト担当教員とともに、一人一人が設定した目標を達成するための活動に取り組みます。2024年度は43プロジェクトを展開しました。