金沢学院大学

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教員紹介

講師
文学部 文学科

黒﨑 周一

SHUICHI KUROSAKI
専門分野:
西洋史
私が今、考えること

 昨今は「エビデンス」に基づく医学や科学の重要性がしきりに叫ばれていますが、私は近代イギリスにおける「ニセ医者」と「科学的」な医者との論争の歴史を取り扱う中で、「科学」と「非科学」は、ある時代、ある社会でどのように区別されようとしていたのかという問題に関心を持っています。

MESSAGE
受験生・学生へ一言

 西洋史は一見すると、皆さんとは縁遠い世界の歴史に思えるかもしれません。しかしグローバル化がしきりに強調される現代以前から、様々な地域がさまざまな形で密接に結びついていました。グローバル化は現代に特有の現象ではなかったのです。そうした歴史を学ぶことは,我々が生きる現在の世界を相対化し、理解を一層深めるための物差しを得ることにもつながります。映画、小説、アニメなど、きっかけは何でも構いません。もしも興味があれば、「西洋史」という窓から世界を覗いてみてください。

学歴
  • 明治大学文学部
  • 明治大学大学院文学研究科(博士後期課程)
学位 博士(史学)
職歴
  • 明治大学助教
  • 東京外国語大学非常勤講師
  • フェリス女学院大学非常勤講師
  • 信州大学非常勤講師
  • 清泉女子大学非常勤講師
専門分野 西洋史
担当科目 西洋史概説Ⅰ・Ⅱ、西洋政治史、西洋史特殊講義、西洋史文献講読Ⅰ・Ⅱ、西洋史演習Ⅰ・Ⅱ、プレ卒業研究演習、卒業研究演習
所属学会  社会経済史学会、日本西洋史学会、歴史学会
私のおすすめの本
  • 川北稔『砂糖の世界史』岩波書店、1996年
  • 遅塚忠躬『フランス革命 ―歴史における劇薬』岩波書店、1997年
  • デボラ・ホプキンソン『ブロード街の12日間』あすなろ書房、2014年
主な研究業績
  • 『ホメオパシーとヴィクトリア朝イギリスの医学 ―科学と非科学の境界』刀水書房、2019年
  • 「ハーネマンとは何者か? ―ヴィクトリア朝イギリスにおけるホメオパシーの受容と再構築」『駿台史学』第158号、2016年
  • 「医療は科学と呼べるのか? ーヴィクトリア朝イギリスにおける治療の『法則性』をめぐって」『駿台史学』第155号、2015年
  • 「医学における「正統」と「異端」 ーヴィクトリア朝イギリスのホメオパシーを事例として」『西洋史学』第254号、2014年
現在の主な研究テーマ 近代イギリス医学史。ヴィクトリア期のイギリスや英領インドにおいて、「科学」と「非科学」の境界線はどのように構築されようとしていたのか、という問題について研究している。