金沢学院大学

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教員紹介

准教授
文学部 文学科 英米文学専攻

松村 祐香里

YUKARI MATSUMURA
専門分野:
初期近代イギリス文学
私が今、考えること

「神」。ここ数年で若者が日常的に使う言葉になりましたが、信仰の対象である神について考えたことのある人は少ないのではないでしょうか。しかしまだ宗教が生活の根幹をなしていた時代においては、神は文学の重要なテーマだったのです。そうした時代の一つである初期近代のイギリスの作家たちは、どのように神や人間、悪魔を作品に描いてきたのかということに興味を持って研究しています。

MESSAGE
受験生・学生へ一言

誰にとっても簡単・便利であることが歓迎される現代の風潮において、よく考えなければ理解できない文学は敬遠されがちです。それをあえて専攻しようとしている皆さんは、しっかりと自立した精神の持ち主だと言えます。皆さんには、多くの人が当然だとみなしていることにも疑問を持ち、自分の頭で考える姿勢を持ちつづけてほしいと考えています。そして大学での学びを通して、その姿勢を一層説得力のあるものにする知的な基礎を築いて下さい。それは何が本当に「面白い」のか見極める目を養い、一生の楽しみとなるものと出会うことにもつながってゆくはずです。

学歴
  • 慶應義塾大学 文学部
  • 慶應義塾大学大学院 文学研究科後期博士課程
学位 修士(文学)
専門分野 初期近代イギリス文学
担当科目 英米文学概論I、英米文学講読I, II、英米文学演習I、他
所属学会 日本英文学会、日本ミルトン協会、十七世紀英文学会
私のおすすめの本
  • 『英語達人塾』中公新書 斎藤 兆史著
  • 『はてしない物語』岩波書店 ミヒャエル・エンデ著
  • 『快楽主義の哲学』文春文庫 澁澤 龍彦著
主な研究業績・
作品等
  • 「現世の鏡として―Paradise Lostにおけるエデンの園と地獄の共通点―」『金沢学院大学紀要』18号 (2020)、185-189
  • ‘The Reprobate in Paradise Lost : Milton’s Satan and the Crisis of Conscience’  (慶應義塾大学大学院文学研究科英米文学専攻 『Colloquia』), 35 (2014), 105- 114
  • 「『失楽園』における無常観-スペンサーとの比較を通して見る自由意思の重要性」、『藝文研究』(慶應義塾大学藝文学会)、112 (2017)、226-235
現在の主な研究・
制作テーマ等
ジョン・ミルトンの『失楽園』を中心に、17世紀イギリスの文学を研究しています。楽園の表象や無常観を読み解くことで、宗教的にも政治的にも大きく変動した17世紀のイギリスを生きた人々のメンタリティーを明らかにしたいと考えています。