金沢学院大学

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教員紹介

講師
文学部 文学科

戸根 比呂子

HIROKO TONE
専門分野:
日本考古学
私が今、考えること

今から2200~1600年ほど前、ここ石川県ではさかんに「管玉」や「釧」などの装身具を作っていました。これら「玉類」をどうやって作り、全国へ運び出したのか、背景にある当時の社会はどのようなものであったのか、というのが私の研究テーマです。玉類の聖地とも言える石川県で研究に取り組めることを喜びつつ、どうすれば研究や考古学の魅力をみなさんに伝えることができるだろうか、とわくわくしながら考えている途中です。

MESSAGE
受験生・学生へ一言

「教科書に書いてあることが全て正しいとは限らない。」中学時代の歴史の先生は、授業でこのようなことを堂々と言える方でした。それならば自分で史資料を調査し、本当かどうか検証してみよう。それが、私が歴史学を志したきっかけでした。
大学では演習課題として与えられた石器を目にし、数千年も昔に確かにこれを作った人間が存在したこと、それを現代の人間が時空を超えて手にしていることに感動しました。何か石を研究しようと思い、石製の管玉を選んだことが、今の研究につながっています。
歴史学を志すみなさんにも、きっと何かきっかけがあるはずです。そのときの感動を忘れず、資料の語りかける「声」に全力で耳を傾け、一緒に歴史を紐解いていきましょう。

学歴
  • 京都大学文学部
  • 京都大学大学院 文学研究科
学位 修士(文学)
職歴 平成20~30年度 加賀市役所
専門分野 日本考古学
担当科目 日本考古学
所属学会 石川考古学研究会、日本玉文化学会、江沼地方誌研究会、文化財写真技術研究会
私のおすすめの本
  • 『考古学入門』講談社学術文庫 浜田青陵1976
  • 『古代国家はいつ成立したか』岩波新書 都出比呂志2011
主な研究業績・
作品等
  • 「『東海系』の玉の流通」(『玉文化』第5号 日本玉文化研究会 2008年)
  • 「弥生時代玉文化研究の展望」(『玉文化』第10号 日本玉文化研究会 2013年)
  • 「七観古墳出土の玉」(『七観古墳の研究―1947年・1952年出土遺物の再検討―』(平成19~21/22~24年度科学研究費補助金(若手研究(B)/(A))研究成果報告書)京都大学大学院文学研究科 2014年)
  • 「片山津玉造遺跡の研究の現状と課題」(『加賀・能登王墓の世界』石川県立歴史博物館 2016年)
  • 「北陸における弥生時代の玉研究」(『考古学ジャーナル』No.739 2020年)
現在の主な研究・
制作テーマ等
弥生・古墳時代の玉類の生産と流通。身近な石川県下の研究を整理しつつ、今後は朝鮮半島など周辺諸国の情勢も視野に入れていきたいと思っています。